歯周病の危険因子③遺伝的感受性と個人差
2026年1月2日KO DH
同じ環境でも歯周病になりやすい人・なりにくい人がいる理由は遺伝にあります。
同じようにブラッシングしていても、歯周病が進みやすい人・そうでない人がいますよね。なぜ個人差があるのでしょうか?その答えのひとつが遺伝的感受性にあります。
歯周病感受性に関わる遺伝的要因
歯周病の「なりやすさ(感受性)」には、宿主の免疫応答・炎症反応に関わる遺伝的な違いが影響しています。特に注目されているのがIL-1(インターロイキン-1)の遺伝子多型です。IL-1の産生量が多い遺伝子型を持つ方は、同じ量の細菌に感染しても骨吸収が進みやすいとされています。実践ペリオドントロジーでは「細菌の量が少なくても、歯周組織を破壊するメカニズムが働きやすい体質がある」と整理されています。
ただし、遺伝がすべてではない
遺伝はあくまでも「感受性」であり、適切なバイオフィルム管理と危険因子のコントロールで発症を大きく抑えられます。「親が歯周病だから自分もなる」ではなく、「だからこそ早くから予防が大切」という前向きな伝え方が重要です。
高感受性の患者さんへの対応
遺伝的リスクが高い患者さんには、より頻繁なSPT・丁寧な生活習慣指導・喫煙をしないことが特に重要です。リスクを知ることで、より適切なケアプランを立てることができます。
臨床でどう活かす?「親御さんが歯周病だった」という情報は重要なリスク情報です。家族歴を問診で確認し、高リスクなら2〜3カ月ごとのSPTを提案しましょう。「あなたはリスクが高いから特に丁寧に管理しましょう」という個別化されたケアが信頼につながります。
参考:天野敦雄「21世紀のペリオドントロジー ダイジェスト」クインテッセンス出版(2015)/ 熊谷崇ほか「実践ペリオドントロジー」医歯薬出版(2002)
それでは、また次回〜🦷✨