欧州スポーツ歯科学会がまとめた、カスタムメイドのスポーツ用マウスガードに関する公式見解を紹介します。既製品・口腔内成形タイプ・カスタムメイドタイプの3種類のうち、カスタムメイドタイプが衝撃の吸収・分散やフィット感・快適性で優れているとされています。一方で世界共通の基準はまだなく、スポーツをしている患者さんへの伝え方まで整理しています。
今回参考にした論文は、Avgerinosらによる「Position Statement and Recommendations for Custom-Made Sport Mouthguards」(Dental Traumatology, 2025年)です。
この論文は、欧州スポーツ歯科学会がまとめた、カスタムメイドのスポーツ用マウスガードに関するポジションステートメント(学会としての公式見解)です。
マウスガードは3タイプある
マウスガードには、既製品(そのまま使うタイプ)、口腔内で加熱成形するタイプ、歯型を取って作るカスタムメイドタイプの3種類があります。
この学会声明では、同じ「マウスガード」でも、タイプによって守れる程度に差があり、カスタムメイドタイプが、衝撃を吸収して分散する性能や、フィット感・快適性の面で、他の2タイプより優れているとまとめられています。
ただし、国や競技によって使用のルールはばらばら
一方で、この論文では、マウスガードの設計・作製・使用に関する世界共通の基準はまだなく、国や競技団体ごとに規制や意識の差が大きいことも指摘されています。
つまり、一概にこのマウスガードが良いということは現時点で決めることは難しく、ケースに応じてマウスガードのタイプを決めていく必要があります。
まとめ:スポーツをしている患者さんにどう伝える?
- コンタクトスポーツをしている患者さんには → カスタムメイドマウスガードの選択肢を伝える
- 既製品を使っている患者さんには → フィット感や保護効果の違いを、外傷予防の観点から説明する
- まだマウスガードを使用していない患者さんには → 歯を守る手段としてマウスピースのメリットを紹介する
マウスガードは「歯を守る装置」という認識を、患者さんと一緒に広げていけるといいですね。
参考文献
Avgerinos S, Stamos A, Nanussi A, et al. Position Statement and Recommendations for Custom-Made Sport Mouthguards. Dent Traumatol. 2025;41(3).(欧州スポーツ歯科学会によるカスタムメイドマウスガードの指針)
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