高血圧薬と歯肉増殖症
2026年2月3日KO DH
薬物性歯肉増殖症の機序と歯科衛生士の対応を解説します。
参考文献:Seymour RA et al.「Drug-induced gingival overgrowth」J Clin Periodontol(2000)
「カルシウム拮抗薬を飲んでいる患者さん、歯肉が腫れてきた気がする…これって薬の影響かな?」
薬物性歯肉増殖症とは
薬物性歯肉増殖症(DIGO: Drug-Induced Gingival Overgrowth)は、特定の薬物服用によって歯肉の線維性増殖が起こる状態です。原因薬物として最も代表的なのは、高血圧治療に使われるカルシウム拮抗薬(ニフェジピン、アムロジピンなど)、抗てんかん薬(フェニトイン)、免疫抑制剤(シクロスポリン)の3群です。
プラークコントロールとの関係
重要なのは、薬物性歯肉増殖症はプラークコントロールの良否によってその程度が大きく変わるという点です。Seymourらのレビューでは、良好なプラークコントロールを維持していた患者では増殖の程度が有意に軽かったことが示されています。つまり、歯科衛生士のかかわりが症状の予防・軽減に直結するのです。
ただし、薬の変更は医師との相談が必要
ただし、薬物変更(例えばアムロジピンからARBへの切り替え)は必ず処方医に相談する必要があります。歯科側が独断で「薬を変えてください」と患者さんに伝えることは避け、文書での情報共有と医科歯科連携を経た上で対応することが求められるのではないでしょうか。
それでは、また次回〜🦷✨