舌苔と生理的口臭:舌清掃が大切な理由
2026年7月1日KO DH
生理的口臭の原因は実は「舌苔」です。舌清掃の方法と指導のポイントを整理します。
「口臭予防のために舌を磨いてください」と患者さんに伝えていますか?生理的口臭の最大の発生源は舌苔(ぜったい)であることが、研究で明らかになっています。
舌苔が口臭を生む仕組み
舌背部には無数の乳頭があり、その間に剥離上皮・細菌・食物残渣が蓄積します。これが舌苔です。舌苔中の嫌気性細菌が揮発性硫黄化合物(VSC)——主に硫化水素——を産生することで生理的口臭の主な原因となります。舌苔は唾液分泌量が少ない高齢者や口呼吸の方に多く蓄積する傾向があります。また睡眠中は唾液分泌が減少するため、朝の口臭が最も強くなるのもこのためです。
舌清掃の正しい方法
舌清掃はソフトに行うことが最重要です。強くこすると舌乳頭を傷つけ、かえって細菌が定着しやすくなります。舌ブラシや舌クリーナーを使い、舌の奥から手前へやさしく一方向に動かすのが基本。1日1〜2回、起床時や食後が推奨されます。
舌清掃の2つの効果
舌清掃を習慣化することで①口臭が改善し、②舌乳頭の間が清潔に保たれ味覚の改善にもつながると言われています。高齢患者さんには「食事が美味しくなります」というメッセージが刺さることがあります。
臨床でどう活かす?舌清掃の指導は「口臭予防」と「美味しく食べる」という2つのメリットで伝えると受け入れられやすいです。歯磨き指導とセットで提案しましょう。
参考:天野敦雄「21世紀のペリオドントロジー ダイジェスト」クインテッセンス出版(2015)
それでは、また次回〜🦷✨