ポケットからの出血は「傷口」のサイン
2026年7月2日KO DH
歯周ポケットの出血は、口腔内に「傷口」が開いている状態です。全身疾患予防の観点でも見逃せません。
「ポケットから出血があります」と患者さんに伝えるとき、その重要性が十分に伝わっていないと感じることはありませんか?実はポケットからの出血は単なる「炎症サイン」以上の意味があります。
ポケットの潰瘍面という「傷口」
歯周ポケット内壁には、炎症によって潰瘍面(傷口)が形成されます。この傷口に細菌のかたまりが密着し、菌塊が傷口に押し付けられている状態が慢性的に続いています。全歯のポケット潰瘍面の合計は、手のひら一枚分(約6〜8cm²)に相当するとも言われています。これだけ大きな傷口が口の中に常にある状態が、いかに危険かを患者さんに伝えましょう。
出血が全身に影響するもうひとつの意味
傷口を通じて細菌・LPS(内毒素)・炎症性サイトカインが血管へ侵入するリスクが高まります。これが歯周病と心血管疾患・糖尿病などとの関連が指摘される機序のひとつです。この出血を止めることが、歯周病治療だけでなく全身疾患の予防にもつながると考えられています。
BOP評価の実践的なポイント
BOP陽性部位はPPDの数値に印をつけて記録し、次回との比較ができるようにします。プロービング圧は20〜30gで一定に保ち、プロービング直後と約10秒後の両方で出血を確認します。
臨床でどう活かす?「歯ぐきの出血は全身にも影響する可能性があります」と伝えることで、患者さんの歯周治療への意識が変わることがあります。特に糖尿病や心疾患のある患者さんへの動機づけに非常に有効です。
参考:天野敦雄「21世紀のペリオドントロジー ダイジェスト」クインテッセンス出版(2015)/ 小森朋栄ほか「歯科衛生士のためのインスツルメンテーション」ヒョーロン(2014)
それでは、また次回〜🦷✨