P.g菌は18歳から感染する
2026年6月30日KO DH
歯周病菌の感染は成人になってから、と思っていませんか?最新の知見では意外に早い時期から始まっています。
「歯周病は中年以降の病気」というイメージ、ありませんか?実は、歯周病菌への感染はずっと早い時期から始まっています。若い患者さんへの指導にも活かせる知識を整理しましょう。
菌の種類によって感染時期が異なる
レッドコンプレックスの中でも、感染時期はそれぞれ異なります。T.d菌・T.f菌は思春期前後(小中高校生の頃)に感染することが多く、P.g菌は18歳以降に感染することが多い。主に親から子への垂直感染、あるいは配偶者間などの水平感染が報告されています。感染後すぐに歯周炎を発症するわけではなく、長い年月をかけて発症の機会を狙い続けるのがこの菌の特徴です。
家族単位で考えることの重要性
P.g菌などは家族間で伝染します(細菌の伝染≠歯周病の伝染)。親が重度歯周炎であれば、子どもが早期に感染しているリスクが高まります。すでに確立した細菌叢に外来菌が定着するのは難しく、宿主の状態が発症を左右します。家族単位での歯周管理を提案できる歯科衛生士は地域の歯周病予防に大きく貢献できます。
「感染=発症ではない」が鍵
P.g菌を保有していても、バイオフィルムの病原性が低ければ発症しません。「発症させない環境を維持すること」——定期的なプロフェッショナルケアと良好なセルフケアの継続こそが歯周予防の本質です。
臨床でどう活かす?20代の患者さんに「まだ大丈夫」と思わせないために、「歯周病菌はすでにあなたの口の中にいる可能性が高い。だから今から予防が大切」という伝え方をしてみましょう。具体的な菌名を出すと納得してもらえることが多いです。
参考:天野敦雄「21世紀のペリオドントロジー ダイジェスト」クインテッセンス出版(2015)
それでは、また次回〜🦷✨