共感的コミュニケーションとは
2026年3月20日KO DH
Rogersの理論をもとに、歯科臨床での共感の実践を考えます。
参考文献:Carl R. Rogers「クライアント中心療法」岩崎学術出版(1998)
「患者さんと話しているんだけど、なんか通じてる気がしない…」——そう感じたことはありませんか?
共感とは「理解する努力」のこと
Rogersが提唱した「共感的理解(Empathic Understanding)」は、相手の内的世界をまるでそれが自分のものであるかのように感じ取ることを指します。ただし、「まるで自分のものであるかのように」というのがポイントで、実際に同じ感情を体験するわけではありません。患者さんの不安や悩みに「わかります」と言うだけでは不十分で、その背景にある文脈を丁寧に受け取ることが本質です。
臨床での共感的コミュニケーション
歯科臨床では、痛みへの恐怖、治療費の不安、生活習慣を変えることへの抵抗感など、患者さんが言語化しにくい感情が多く存在します。「そうですか」と流すのではなく、「それは気になりますよね」「どんなことが一番心配ですか?」と言葉を返すことで、患者さんは「この人は話を聞いてくれる」と感じるかもしれません。
一方で、共感疲労にも注意
一方で、共感的に関わり続けることは歯科衛生士自身のエネルギーを消耗させることもあります。「共感疲労(Compassion Fatigue)」と呼ばれるこの状態は、特に多くの患者さんを抱える臨床現場では注意が必要です。自分自身のセルフケアと適切な感情距離のバランスが、長く働き続ける上で大切なのではないでしょうか。
それでは、また次回〜🦷✨