動機づけ面接の基本
2026年3月1日KO DH
動機づけ面接(MI)の基礎から臨床応用まで解説します。
参考文献:William R. Miller, Stephen Rollnick「動機づけ面接法」星和書店(2019)
「なんで患者さんって、頑張ろうって言ってた翌月にはすっかり元に戻ってるんでしょう…」——そんな経験、一度はありますよね?
動機づけ面接(MI)とは何か
動機づけ面接(Motivational Interviewing: MI)は、1980年代にMiller&Rollnickが開発したカウンセリングアプローチです。患者さん自身の中にある変化への動機を引き出すことを目的としており、「説得する」のではなく「引き出す」スタイルが特徴です。歯科臨床でも、ブラッシング習慣の改善や禁煙支援などに応用されています。
MIの4つのプロセス
MIは①関与(Engaging)②焦点化(Focusing)③引き出し(Evoking)④計画(Planning)の4段階で進みます。特に「引き出し」のフェーズでは、患者さん自身の言葉で変化の理由を語ってもらうことが鍵です。こちらから「歯磨きしてください」と言うよりも、「歯周病が進むとどんな不安がありますか?」と問いかける方が、深い動機に繋がるかもしれません。
ただし、万能ではない
ただし、MIはすべての患者さんに即効性があるわけではありません。準備段階にない患者さんに対してMIを使いすぎると、かえって防衛反応を引き起こすこともあります。一方で、変化への「両価性」(やりたいけどやりたくない)を持つ患者さんには非常に効果的なアプローチです。相手の状態を見極める臨床的な判断力が求められるのではないでしょうか。
それでは、また次回〜🦷✨