歯周基本治療の目標は「止血」にある
2025年12月19日KO DH
歯周基本治療の本当のゴールは何でしょうか。「止血」という視点から整理します。
「歯周基本治療のゴールは何か?」と聞かれたら、何と答えますか?もう少し踏み込むと「止血すること」と答えられます。この視点が治療の方向性をはっきりさせます。
なぜ止血がゴールなのか
BOP陽性の状態は、上皮バリアが壊れてバイオフィルムが高病原性を維持している状態です。出血を止める=上皮バリアを修復することで、バイオフィルムの病原性が低下し、歯周組織の破壊が止まります。逆に言えばBOP陽性が続く限り、歯周病は進行し続けます。BOPはPPDよりも活動性を示す鋭敏な指標であり、治療目標として「BOP陰性化」を掲げることが合理的です。
デブライドメントで「最小限の侵襲」を意識する
止血を達成するためのインスツルメンテーションでも、必要以上に根面を削らないことが大切です。歯周デブライドメントの考え方に基づき、健全なセメント質を保護しながらバイオフィルムと歯石を除去することが目標です。評価は治療から約3カ月後。PPDが4mm以下になりBOP(-)になっていれば適切なインスツルメンテーションが行われた証拠です。
SPTへの橋渡し
止血はあくまでも第一ステップです。止血後もSPT(サポーティブ・ペリオドンタル・セラピー)を継続し、定期的な再評価でバイオフィルムのコントロール状態を確認し続けることが長期管理の要です。
臨床でどう活かす?「先月より出血が減りました!」という数字を患者さんに見せることが治療への信頼とモチベーションにつながります。数値化できる目標を共有しましょう。
参考:天野敦雄「21世紀のペリオドントロジー ダイジェスト」クインテッセンス出版(2015)/ 小森朋栄ほか「歯科衛生士のためのインスツルメンテーション」ヒョーロン(2014)
それでは、また次回〜🦷✨