今回参考にした書籍は『Clinical Practice of the Dental Hygienist』(Wilkins)です。インスツルメントのバイオメカニクスについて詳しく述べられています。
同じ患者さん、同じ歯石なのに、先輩は涼しい顔でスッと除去できるのに、自分はぐっと力を入れても取りきれない——そんな経験はありませんか?実はその差は「腕力」ではなく、てこの原理の使い方にあるかもしれません。インスツルメント操作は、力点・支点・作業端という3つの要素で理解すると一気に腑に落ちます。
てこの原理とインスツルメント操作
インスツルメント操作の3要素:
・作業端(Working end):歯面に当たるチップ・刃の部分
・支点(Fulcrum):指が歯面や対合歯に当たる部分
・力点(Power point):手・前腕で力を生み出す部分
支点が安定すればするほど、作業端のコントロールが向上します。
ただし、支点の位置は症例によって変えます
一方で、すべての部位で同じ支点を使うことはできません。ポケットの深さ・歯の位置・アクセスの難しさによって支点の取り方は変わります。支点が不安定なまま力をかけると、根面へのダメージや術者の疲労につながる可能性があります。「支点の選択」をSRP前に意識する習慣をつけるといいかもしれません。
まとめ:支点の安定がすべての基本
・支点を安定させることが安全で効果的なSRPの前提
・支点の位置は部位によって柔軟に変える
・てこの原理を意識して最小限の力で最大の効果を
「力で押し込む」から「構造を活かして操る」感覚が身につくと、SRPが変わります。
参考文献
Clinical Practice of the Dental Hygienist 12th ed. Wilkins EM. Jones & Bartlett Learning (2017)
それでは、また次回〜🦷✨