根面う蝕の特徴と対策
高齢者に多い根面う蝕。なぜ起きやすいのか、どう対応すればいいのかを整理します。
今回参考にした論文は『Root caries: a literature review of its epidemiology, pathology, risk factors and management』(Gerodontology)です。根面う蝕の特徴と管理について詳しくまとめられています。
「高齢の患者さんの根面が急にう蝕になってしまった」——そんな経験はありませんか?根面う蝕は歯冠部う蝕とは異なる特性をもっています。
根面う蝕が起きやすい理由
根面う蝕の発生しやすい条件:
・歯肉退縮による根面の露出(セメント質・象牙質は酸に溶けやすい)
・高齢による唾液分泌量の低下
・服薬による口腔乾燥
・食事変化(軟食・介護食)
根面のセメント質はエナメル質より低pHで脱灰が始まる(pH6.0前後)ため、特に注意が必要です。
ただし、根面う蝕は進行が速い
一方で、根面う蝕は歯冠部う蝕より進行が速いという特性があります。根面のセメント質・象牙質は薄く、エナメル質の防御がないため、発見されたときには深部まで進んでいることがあります。ただし、初期根面う蝕はフッ素塗布で再石灰化できる可能性があるため、早期発見・早期対応が重要です。
まとめ:高齢患者さんへの特別な注意
・歯肉退縮の状態を定期的に確認する
・フッ素塗布(高濃度:9000〜22600ppmF)を積極的に行う
・口腔乾燥のケアを歯周管理と並行して行う
根面う蝕への意識を高めることが、高齢患者さんの歯の保存につながるかもしれません。
参考文献
Gluzman R, Katz RV, Frey BJ, McGowan R. Prevention of root caries: a literature review of primary and secondary preventive agents. Spec Care Dentist. 2013;33(3):133-140.
それでは、また次回〜🦷✨