SRPが欠かせない理由と「未熟なSRP」の危険
2025年12月15日KO DH
バイオフィルム除去にはSRPが必須ですが、技術が未熟だと逆効果になることも。根拠から考えます。
「SRPをすれば歯周病が改善する」——そのイメージは正しいですが、SRPの質によっては逆効果になることもあるという事実を理解していますか?
SRPからデブライドメントへ:概念の変化
かつては「汚染されたセメント質を徹底的に削り取ること」がSRPの目的でした。しかし現在の研究では、エンドトキシンは根面の表層に吸着しているだけで、深くまで侵入していないことが示されています。そこで登場したのが「歯周デブライドメント」という概念。必要以上にセメント質を削らず、バイオフィルムと歯石を除去することに焦点を当てた非侵襲的アプローチです。
オーバーインスツルメンテーションとバニッシング
過度なSRPは健全なセメント質まで傷つけ、知覚過敏や根面損傷につながります。また根面を平坦にしすぎる「バニッシング」が起きると、歯石が取り残されたまま気づきにくくなります。「しっかりやった」と「やりすぎた」は紙一重です。
シャープニングがSRPの質を決める
キュレットを光に当てたとき白い線(ホワイトライン)が見えるのはシャープニングが必要なサイン。「切れる器具を使う」ことが適切な侵襲量の第一歩です。成果は3カ月後の再評価(PPD・BOP確認)で判断します。
臨床でどう活かす?「削ること」ではなく「プラークと歯石を取り除くこと」が目的という意識に切り替えましょう。定期的なシャープニングと解剖学的形態をイメージした最小侵襲のアプローチが現代の歯周デブライドメントの考え方です。
参考:小森朋栄ほか「歯科衛生士のためのインスツルメンテーション」ヒョーロン(2014)/ 山本浩正監修「SRP修行論」医歯薬出版
それでは、また次回〜🦷✨